DHAの正式名称は「ドコサヘキサエン酸」と言い、青魚に多く含まれている成分だよ。もともと人間の脳細胞の脂肪の中に豊富に含まれているもので、特に学習や記憶を司る「海馬」と呼ばれる部分に多く存在するんだ。青魚をよく食べる日本人の子どもたちの知能指数が高いことに目を付けたイギリスの研究者が発見したもので、世界中から注目を集めて現在に至ったんだ。私たちの健康を維持するために必要な成分だけど、 加齢とともに不足しがちになってしまうので意識的に摂る必要があるね。

DHAは青魚に多く含まれている成分で、特に多いのは「マグロ」「カツオ」「ブリ」などの「背中が青い色をしている魚」だよ。含有量の多さで言えばナンバーワンは何と言っても「マグロ」で、特に目の周囲に付いている脂肪部分のおよそ30パーセントはDHAを含んでいるんだ。他にもサバ・イワシ・アジなどにもDHAは豊富に含まれているね。魚が苦手な場合は、量は少なくなるけど豚肉にもDHAが含まれているから、豚肉を食べるようにしたらいいよ。

DHAは「脳の栄養素」とも呼ばれており、脳の活性化に大きく関係があるんだ。記憶や学習能力の向上に効果があることが認められており、赤ちゃんでもDHAが含まれた母乳を飲むことで知能指数が高くなることが分かっているんだよ。他にも血流の改善や視力を回復する効果、花粉症や喘息などのアレルギー予防にも有効だね。また、DHAはアルツハイマー型認知症に対しても効果があることが分かっているんだ。アルツハイマー型認知症は脳の神経細胞が委縮してしまう病気だけど、DHAはそれを治して残った細胞の働きをサポートしてくれるんだ。

野菜や豆などでもDHAが摂れないわけではないんだけど、赤ちゃんやお年寄りでは摂取の力も弱くなっているんだ。また、DHAは母乳にも含まれているから妊娠しているお母さんもしっかりと摂っておいたほうがいいね。次にその量だけど、目安としては一日に1グラムから1.5グラムが理想的で、具体的には脂ののったお魚を一週間に3回程度食べるようにしよう。DHAが含まれたサプリメントもあるけど、できるだけ食品から摂るのがよいとされているよ。

日常的な食生活におけるDHAの摂取方法は、お刺身など生のままで食べることかな。特に、マグロやカツオなどの青魚の場合は、脂ののった旬の時期に獲れたものがより多くDHAをふくんでいるんだ。煮たり蒸したりする料理の場合は汁の中に魚から流れ出た脂が含まれているから、煮汁なども一緒に食べることでより上手にDHAを摂取することができるよ。